Software Estimation: Demystifying the Black Art (Developer Best Practices)

CodeCompleteのSteve McConnellが書いたソフトウェアの見積もりに関する本だ。


去年ProjectManagementの教育を受けたんだけど、そのときプロジェクトには不確定要素がつきものだと習った。したがって、プロジェクト(=ソフトウェア)の見積もりは、確定しないのはしょうがないんだろうな。
この本はそのことを前提にしたうえで、ソフトウェアの見積もりを扱っている。

内容的には、下記のことに興味を持って読み終えた。

  • ソフトウェア開発における見積もりの意義
  • 本質的に不確定要素のある見積もりの精度を上げるための方法。結局、見積もり精度を上げるためには、過去からのデータの蓄積があることが望ましい。
  • 見積もりはレンジを伴うけど、ステークホルダーは確定的なコミットメントを求めている。そのための折り合い*1をつけることが大切だ。


本書は、まだ日本語版が出ていないけど、Steve McConnellの英語は素直でわかりやすいから*2日本語訳が待てない*3人は原書に挑戦してもいいんじゃないかな。

Software Estimation: Demystifying the Black Art (Developer Best Practices)

Software Estimation: Demystifying the Black Art (Developer Best Practices)

*1:交渉の方がぴったりしそうだけど、原文ではnegotiationは良くないと言っているから、折り合いという言葉にしてみた。

*2:Martin Fowlerも読みやすいんだど、Kent Beckの英語は読みにくい。

*3:翻訳が出るのは、半年ぐらい先じゃないのかな。