虚夢 (講談社文庫)

評価は★★★★☆(満点は★★★★★)
刑法39条を題材にした社会派ミステリー。
冒頭から重苦しい描写がが続くけど、不思議と手が止まらず、ほぼ一気に読み終えた。
刑法39条に関わる犯罪を、被害者も加害者もつらいというありふれた視点にとどまらず、掘り下げている点がいい。ミステリーとしても、女性二人の過去についてあっと言う展開が待っていた。ゆきのトラウマを知ったとき息が止まってしまった。
デビュー作に劣らない傑作だ。

虚夢 (講談社文庫)

虚夢 (講談社文庫)