第20回野辺山ウルトラマラソン、100キロ、その4
【滝見の湯からゴールまで】
71キロのエイドについて、救護テントに直行する。
傷を消毒して、絆創膏を貼ってもらう。
棄権しますかと聞かれたけど、返事はもちろんNO!(^_^;
一緒に参加したかみさんは71キロの部なので、ここがゴール。
だけど、なぜかうらやましく感じない。ペースは遅いけどランナーズハイ状態にあるみたい。
エイドを出てもまだまだ登りが続く。
と言うか、ここから8キロ先の馬越峠までが野辺山100キロのメインなんだよね。
74キロエイドの先に馬越峠の標識が出てきて、ここから斜度が一段ときつくなる。
が、ぼくは相変わらず電信柱作戦を継続する。
回りはほとんど歩いているんで、すごく遅いペースなんだけど走っているとポジションアップして行く。
ちょっと気持ちがいい。
そうやってボチボチ登っていると79キロ地点である馬越峠のエイドに到着した。
正直言うと馬越峠自体はそれほどきつくないと思う。練習で走った都民の森の方がきついと思う。
ただ、70キロ以上走ってからこの坂を迎えるんで、厳しく感じるんだろうな。
確かに、タイム狙いだと相当苦しいかもしれない。でも、ぼくはこの時点でファンラン・モードに入っていたから気にならなかっただけかもしれない。
馬越峠のエイドからは下りになる。
待ちに待って下りと言いたいけど、すぐさま下りに切り替える足は残っていない。
最初のうちは下りなのに7分台だったりする。
数百メートル走ると足が回り出し、5分台で走れるようになる。
でも、基本的に足は終わっているんで途中で止まってしまう。休みながらも下りなんで割といいペースで走り、85キロの私設エイドに到着した。
ここからは川沿いの平坦なコースになる。スピードは落ちるけど、急な下りよりこっちの方が楽。
と、気楽に考えているうちに最後の関門である87キロエイドに到着した。
まだ、最終制限時間まで3時間近く余裕があり、この時点で完走を確信する。
エイドを出るとしばらくは平坦な道が続き、1対5ぐらいのペースで電信柱作戦を続ける。
90キロの測定ポイント手前から登り基調になる。
思っていた以上に斜度があり、歩くランナーが多い。
でも、ぼくは電信柱作戦を継続し、少しでも走るようにする。本当にゆっくりなんだけど走っていると少しずつポジションアップするからモチベーションは落ちない。
と、お気楽モードで走っているうちに97キロの最終エイドに到着した。
完走記になるように、このエイドからゴール地点のアナウンスがよく聞こえる。
ゴールするランナーをうらやましく思う気持ちはあるけど、そんなに落ち込みはせず、走り始める。
残り3キロになり、ようやくアップダウンが終わったって感じ。
今さらラストスパートもないんで、レースの余韻を楽しみつつ走る。
残り1キロを切り、小海線の踏切を越えたところで、白鳥さんと一緒になる。
しばらく併走したけど、白鳥さんはギャラリーに大人気。
抜いたら悪いなと思い白鳥さんの後について走る。
でも、ゴール手前の上り坂で白鳥さんが大幅にペースダウンしたんで、お先にゴールさせて貰うことにした。
ついでに前を走っていたゼッケン1番のデカフォレストさんも抜いてゴール。
タイムは13時間11分と、想定タイムを大幅に下回った。
けど、このコースを楽しんで完走した喜びの方が大きく、悔しさは全く感じなかった。
まとめに続く・・・