シベリア出兵 - 近代日本の忘れられた七年戦争 (中公新書)

評価は★★★★(満点は★★★★★)
シベリアでの事件の経過に加えて、背景となる国際情勢や日本国内の政治動向をたっぷりと記述している。シベリア出兵と言えば、日本人が虐殺された尼港事件や他国が撤兵した後も日本だけが駐兵し続けたことぐらいだった。なので、とても参考になる本だった。撤兵を巡る駆け引きを見ているとその後の日中戦争を彷彿させる。大きな戦争にならなかったのは、ソ連が日本との対決を避けていたこと、それに米英との関係が緊張していなかったからか。